皆様は外資系企業ってどのような会社を想像しますか?

今回は外資系企業と内資系企業の違いについて考えてみます。管理人は現在までに外資系企業2社、内資系企業3社で仕事の経験をしてきました。そんな私の独断と偏見で外資系企業の実態や働くメリットなどについて考えてみます。

そもそも外資系企業って

まずは、そもそも外資系企業って何?ってことですが。

結論からいうと明確な定義はないようです。ですが、日本においては経済産業省が毎年、外資系企業動向調査というものを行なっています。そこでの調査対象=定義とすると。

1)外国投資家が株式又は持分の3分の1超を所有している企業であって、外国側筆頭出
資者の出資比率が10%以上である企業。

2)外国投資家が株式又は持分の3分の1超を所有している国内法人が出資する企業であって、外国投資家の直接出資比率及び間接出資比率の合計が3分の1超となり、かつ、外国側筆頭出資者の出資比率が10%以上である企業。

経済産業省 「第52回外資系企業動向調査」の概要より

と、いう事になります。

まぁ要は、かなりざくっというと株式を外国人投資家がいっぱい持っている会社ってことですね。笑

日本おける外資系企業の実態

じゃぁ、日本おける外資系企業の実態について調べてみました。

何社くらいあるのか?

経済産業省の2018年の調査では対象が5606となっていました。なんか思ったよりも少ないですね。

国の分布でいうと(有効回答を得られた会社からですが)アメリカ:約23%、中国:約10%、ヨーロッパ43%、他アジア系:約17%

うーんヨーロッパ多くね!?意外です。

何人くらい働いているの?

ズバリ、2018年の調査結果では495,104人。約50万人です。多いのか少ないのか、よく分かりません。で、さらにその50万人のうち東京圏で働いている人が約47%になります。もしかしたら管理人のように田舎で外資系サラリーマンというのは相当レアキャラかもしれません。実感ゼロですが。

じゃぁ、日本の労働人口あたり外資系で働いている人はどれくらいなのか?

日本の労働人口は6708万人ですので、そのうちの50万人。つまり全労働人口の約0. 7% 135人に1くらいだそうです。こう考えると超少ない気がしてきました。

外資系企業の1年間の売り上は?

それでは日本にいる外資系企業が日本国にどれくらいのインパクトを残しているのか?って事について感がてみます。まずは外資系企業全体の売り上げですが、40兆円、で日本国内の全産業の売り上げは1603円。

つまり、日本国内の.5%が外資系企業による売り上げとなります。

この数字はどういう意味を持つのか。

日本国内には385万の企業(法人、個人事業)があります。日本国内全企業のうち0.15%が外資系企業です。ということは0.15%の企業が国内の2.5%の売り上げを担っているわけですから国内の企業と比べると売り上げ高は総じて高いという事になります。

まぁ個人事業主なども入っているし、外国からわざわざ来るのでそれなりに大きな企業って事ですね。

外資系企業で働くメリットとデメリットとは?

で、じゃあ実際に外資系企業で働くメリットやデメリットって何?って事ですが、これは私の個人的な経験や内資系との比較で紹介します。

まず、初めにですが、仕事をするにあたって外資系だから良いとか、内資系だからダメとか、そういったカテゴリーは殆ど無いと思います。

なぜか?実際に外資系でも内資系みたいな会社もいっぱいあります。

例えばですが日本で最大の外資系企業ってなんでしょうか?最大っていうのは従業員などの規模も含めてです。そう考えると多分、日産自動車ですよね。

まあ、そんな感じで、資本が外国っていうだけで実際は日本人がオペレーションしている会社も数多くあります。ですので本当に会社次第かと思います。てな感じで私も実際に外資系企業にいますが周りは日本人だらけです。

そんな状況ですが敢えてメリット、デメリットを考えてみます。

外資系企業で働くメリット

1)現場によっては外国の方と働く機会が増える。

現場や職種によってですがこれは内資より機会は多いと思います。特に会社の上層部は本国からきている人が殆どって場合が多いので上に行けば行くほどこの機会は増えます。逆にいうと英語の知識はマストになってきます。ちなみに私のような末端の人間にはそこまで求められていません。もちろん金融や投資銀行などの超エリート集団ではマストかと。

2)最新のビジネスインフラで仕事ができる。

近年は様々なデータがクラウド化したり、ipadの導入で色々なアプリなどが仕事の現場でも役に立ってきました。こういった海外発のビジネスインフラを整えるツールの導入は超早いです。もちろん内資の上場企業でも早いと思いますが、この手のツールは海外の方が進んでいるし、実際に同業の友達に来ていても外資系企業の方が導入は早いかと。

3)評価基準が割と明確

評価基準が割と明確になっている会社が多いです。外国の仕事はそれぞれのタスクが明確になっているので求めるスキルや基準を明確にしています。ですので出世の基準は割と明確になっています。ただし、運用するのは部署によっては日本人なので、いわゆる社内接待的なことがまかり通る会社も全然あります。なので基本会社次第ですが、私の経験上ではとりあえず明確になっているってのが印象です。

4)若くても出世できる

これは間違いなくあります。多分外資系で働く一番のメリットはこれだと思います。もちろん会社によっては外資だけど内資系みたいなところもありますので全外資系にってことではないですが、そういう会社が多いです。超絶優秀な人だと本当に毎年のように昇進していきます。優秀でやる気が早くから登りつめたい方には外資系はお勧めです。

5)給与が高い

半分本当で半分嘘です。冒頭の調査結果でもわかるように、日本に来ている外資系企業って多くの会社がグローバル展開していて大きな会社が殆どだと思います。ですので、外資=大きな会社=給与高い、みたいな関係性で総じて給与が高いっていう構造です。ですので同業他者と比べて外資だから高い、っていうのはそこまで無いと思います。あとは自分次第。

6)響きが良い

はい。これは完全に自己満足です。なんか外資系っていうとカッコ良いイメージです。一応注意喚起ですが、外資系企業=なとなく凄そう。みたいなのはゴールドマンサックスとかモルガンスタンレーとか、シティ、マッキンゼー、などなど世界に名だたる企業がこのイメージを引っ張ってくれているので私のような知られていない会社だと名刺を出しても「は?どこの零細企業?変名前」程度で終わります。そういったものが欲しい人は華やかな業界の外資系をお勧めです。

と、とりあえず感じるメリットはこんな感じです。

外資系企業で働くデメリット

1)リストラ(早期退職)に対するハードルが低い

外資系企業では早期退職は割とあります。厳密にいうと外資系企業といっても日本の法律に従っているので映画なである。明日から来なくて良いよ、みたいなのは聞いたことはないですが、そもそも労働組合がなかったりすることが多く、また、経営層も外国の方が殆どなのでリストラを断行する事に心理的なハードルが低いように思います。ですので、リストラはある程度頭に入れておいたほうが良いです。

2)出世に限界がある。

これは超優秀でいずれ社長になってやる!って人だけですが、経営層は本国から送り込まれてくるので生え抜きで社長まで行く!っていう野望に満ち溢れた人はやめた方が良いと思います。もちろん日本人でも経営層に入る人はいますが、比率で言うとかなり少ないのが現状です。

3)出世に英語が必要

あくまでも内資と比べてですが、上に行けば行くほど英語が必要になります。ですので出世に英語はマストです。割と優秀な管理職でもここがネックでキャリアが止まってしまう人も多く見てきました。なんだかんだ言っても英語は仕事に役に立つので勉強あるのみです。

4)実力がないと給与が下がる

多くの外資系は年功序列は廃止していますので、実力が無いと給与が下がったりします。特に営業の現場ではインセンティブを貰えないと前年より100万下がったなんてことも聞いています。安定的に給与を上げていきたい方は年控序列をお勧めします。まぁいつまで持つかはわかりませんが。

外資系企業に就職、転職するには?

で、最後に外資系企業で働く事に興味がある方むけです。

就職、転職するには何が必要か?ですが。前出の経済産業省の外資系企業動向調査によると、日本で事業展開する上での阻害要因というアンケート結果があり、

2位に人材確保の難しさ(管理職、語学堪能、技術者、一般労働者)

3位に日本市場の閉鎖性、特殊性

となっています。つまりこれらを解消できる人材は外資系企業は欲しがる人間という事ですね。

くっ付けちゃうと、技術畑出身で語学堪能な管理職。ヤバそうなスペックです。

就職なら語学、転職なら技術や管理職経験、ってところですかね。

じゃぁ、どんな人が向いてるか?ですが。

個人的には自分で仕事を取りに行く積極的な人だと思います。外国の文化が社内にも入っているのでとりあえず声をあげたり、前に出ていかないと、まず出世できないし、そうい姿勢を見て嫌な気持ちになる人にはお勧めできません。まぁ就職の場合は最初からそれなら、そう言った文化が普通になるので多分だと思います。

総合的にみてお勧めか?

最後に管理人の独断と偏見での結果です。

私の経験からいうと外資系企業はオススメです。私が現役で今の会社に長くいる理由の一つに周りのキャラが濃いっていうのがあります。まぁ会社にもよりますが…外資系の企業ってなんでか知らないけど変なキャラの人が多い気がします。で、もちろん外国の方も多いので割と多様性に富んでいる気がします。いろんな文化を受け入れる寛容さがあるっていうんですかね。

外資系企業。そのうち本国がアジアとかの企業で働くのも楽しそうだな…

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